ナガサカ京都

最終更新: 2026年2月|産業機器ガイド|ナガサカ京都 技術部

スラットクリーナーとは? — レーザ切断機の剣山清掃と加工品質の維持

レーザ切断機のスラット(剣山)に蓄積するドロスは、加工品質の低下とダウンタイムの元凶。スラットクリーナーを活用することで、清掃時間の短縮・品質維持・スラット寿命の延長を同時に実現できます。

スラットのドロス問題とは

スラット上に堆積したドロス(スラグ)の除去作業
スラットに堆積したドロス — 放置すると加工品質に深刻な影響

レーザ切断機で金属を切断すると、溶けた金属(ドロス)がテーブル上の剣山状の支持体——「スラット」に付着・堆積します。スラットはワーク(被加工材)を支え、アシストガスの通り道を確保する重要な構造物です。

切断を繰り返すうちにドロスが山状に成長し、スラットの先端部が埋もれていきます。この状態を放置すると、ワークの平面度が出なくなり、切断品質が著しく低下します。

特に軟鋼(SS400等)の酸素切断ではドロスの発生量が多く、厚板の連続加工ではスラットが数日でドロスに覆われることもあります。

ドロス放置が加工品質に与える影響

スラット上のドロスを放置すると、以下の問題が連鎖的に発生します。

  • ドロスの山にワークが乗り上げ → 平面度が出ない → 切断精度の低下
  • アシストガスの流れが阻害 → ドロスが切断面に残る → バリ増加
  • ドロスがワーク裏面に溶着 → 後工程でのバリ取り工数が増加
  • スラットとワークの接触面積が増加 → 熱が逃げにくい → 熱歪み
  • 最悪の場合、ドロスに引火 → 火災リスク

スラット清掃の方法 — 手作業 vs 機械

従来、スラットの清掃はハンマーやスクレイパーによる手作業が主流でした。しかし、重労働で時間がかかり、スラットを変形させてしまうリスクもあります。スラットクリーナーを使えば、これらの問題を解決できます。

項目手作業(ハンマー・スクレイパー)スラットクリーナー
作業時間数時間〜半日1〜2時間
作業人数1〜2人1人
仕上がりムラが出やすい均一
作業者負荷重労働(振動・粉塵)低い(機械が処理)
スラット損傷リスク高い(叩き過ぎで変形)低い
対応材質鉄のみ(硬いドロスは困難)鉄・SUS・アルミ・銅

スラットクリーナーの仕組みと特長

スラットクリーナー製品外観
スラットクリーナー — スラット1本ずつドロスを自動除去

スラットクリーナーは、電動またはエア駆動で動作する専用工具です。スラットの両側からドロスを挟み込み、スラットに沿って移動させるだけでドロスを除去します。

  • 電動またはエア駆動で、スラット間のドロスを自動的に挟み込んで除去
  • スラット1本ずつ処理 — スラットの形状を問わず対応
  • 異なる厚みのドロスに自動追従 — 手動調整不要
  • スラットへのダメージを最小限に抑える設計
  • 1人で操作可能 — テーブル交換のためのクレーン作業が不要

ナガサカ京都のスラットクリーナーの詳細は産業機器ページをご覧ください。

清掃頻度の目安

清掃頻度は加工対象の材質・板厚・稼働時間によって異なります。以下は一般的な目安です。

項目仕様
軟鋼(SS400等)の酸素切断週1〜2回
ステンレス・アルミの窒素切断月1〜2回
厚板(12mm以上)の連続切断毎日〜隔日
薄板中心(3mm以下)月1〜2回

ドロスの堆積状況は加工条件によって大きく異なります。「ワークの平面度が出ない」「裏面にドロスが溶着する」と感じたら、スラットの状態を確認してください。

スラット交換 vs 清掃 — コスト比較

スラットが使えなくなったら全面交換する方法と、スラットクリーナーで定期的に清掃して延命する方法を比較します。

項目スラット全面交換スラットクリーナーで清掃
費用目安30〜100万円/回機器購入費のみ(ランニング費わずか)
頻度年1〜2回清掃は週〜月単位で実施
ダウンタイム半日〜1日(クレーン作業含む)1〜2時間
必要機材クレーン・フォークリフトスラットクリーナー本体のみ
スラット寿命交換のたびリセット清掃で寿命を3〜5倍延長
年間コスト目安60〜200万円機器償却後はほぼゼロ

スラットクリーナーの導入により、スラットの寿命を3〜5倍に延長でき、年間のスラット交換コストを大幅に削減できます。

まとめ

スラットのドロス問題は、レーザ切断の品質と生産性に直結する課題です。スラットクリーナーを活用することで、清掃時間の短縮、加工品質の安定、スラット寿命の大幅延長を実現できます。

ナガサカ京都では、レーザ切断機のスラットクリーナーをはじめ、各種産業機器を取り扱っています。お客様の加工機・加工条件に合わせた最適な清掃ソリューションをご提案いたします。

よくある質問

スラットクリーナーで清掃時間はどのくらい短縮できますか?

手作業(ハンマー・スクレイパー)では数時間〜半日かかる作業が、スラットクリーナーなら1〜2時間で完了します。作業人数も2人→1人に削減できます。

どのメーカーのレーザ切断機にも使えますか?

スラットクリーナーはスラット1本ずつ処理する方式のため、スラットの形状やメーカーを問わず対応可能です。詳細はお問い合わせください。

スラットのドロスを放置するとどうなりますか?

ワークの平面度低下、切断精度の悪化、バリ増加、裏面へのドロス溶着、最悪の場合はドロスへの引火による火災リスクがあります。定期的な清掃が重要です。

スラットクリーナーの投資回収期間は?

スラット全面交換(30〜100万円/回×年1〜2回)のコストと比較すると、スラットクリーナーの導入費用は通常1年以内に回収できます。スラット寿命を3〜5倍延長できるため、長期的なコスト削減効果は大きいです。

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